長男の初節句に間に合うように、革で兜を作りました。
革は、牛革黒のタンニン鞣しで厚さ3mm。
革屋さんで相談しながら選んだんだけど、
「兜(かぶと)を作る、っていう人は初めてですわ~。」
と言われた。
ん~、、果たして本当に出来るのだろうか・・・
紙や端切れの革で試作を繰り返し、
本物の兜も展覧会へ観に行き、
いよいよ型紙作り。
参考にしたのは、
随分前に購入してたけど、初めて使った。
この本が無かったら出来てなかった、と言えるくらい、
手元にあって良かった。
この本を見ながら、
コンパスや分度器、定規を使って型紙を作成。
縫い糸を通す穴を開けていくのに、丁度いい台がなく、
使ってないダンベルにゴム板を貼付けて作った。これも大活躍。
革の材料屋さんで、一目見て「兜に使える!」と買ってきた菊のコンチョ。
兜の、首の後ろを守る部分を「シコロ」というのだけど、
三段シコロと五段シコロがある。
今回はとりあえず、
息子がかぶった時に肩に当たる高さで、
三段シコロにした。
耳の横のはねてる部分は、「吹き返し」っていうんだけど、
そこは、革の硬化剤を何度か裏から塗り込んで固めた。
額部分には、
義父が作った家紋と、
夫が山で拾ったカモシカの角を
2本合わせて麻糸でしばったものを付けてくれた。
そのうちの1本は、
息子を連れて山の神様へ挨拶に行った帰りに見つけたもの。
兜のために、山の神様が息子へプレゼントしてくれたよう。
完成したのは、節句の2日前。
なんとか形はイメージしていた通りに出来、
角と家紋を夫に付けてもらったら、ぐっと兜っぽくなって、
仕上がりとしては大満足。
縫い目がガタガタなこととか、
細かい点で”こうすれば良かったな~”というのはあるけど。
間に合ってほっとした。
兜、本当に作って良かったな~と夫と何度も言い合ってた。
カビが生えないように、義父が作ってくれた桐の箱に入れて保管。
毎年出すのが楽しみだな~。